vol4. 新規事業の切込み方を考える

「新たに事業を始めようと思っているけれど、すでにその分野は競争が激しいし、本当に成功できるだろうかな?」「まだ競合他社が少ないけれど、この業界には本当に需要があるのだろうか?」新しいビジネスを立ち上げる際、こんな疑問が頭をよぎりますよね?

今回は、皆さんもおそらくご存知の、レッドオーシャンとブルーオーシャンの戦略についてお話ししたいと思います。戦略の違いによって、ビジネスの挑戦が異なってきますが、考え方ひとつで気軽にチャレンジできることもあるのです。それでは、その詳細についてお話ししましょう。

レッドオーシャンにおいての戦い方

「レッドオーシャンとは、皆さんもご存知の通り、美容院やコンビニなど、競争が激しい業界のことですよね。
2019年度末に厚生労働省が公表したデータによると、日本全国には美容院が25万件以上あり、コンビニの数よりも4.5倍多いそうです。

需要が高いからこそ多くの企業が参入していますが、その参入後の戦略が問われます。それは競合との差別化がカギを握ります。
自社と競合がある場合、お客さんが自社を選ぶ理由があるかどうかが重要です。

その選ばれる理由をどう身につけるか、そのためには自社の差別化ポイントを打ち出す必要があります。
自社が持つ資源がそのポイントになります。資源は主にヒト・モノ・カネの3つで、それが自社の強みに変わるかがポイントです。

例えば、ヒトの場合、自身や従業員のスキルや経験が活かせるでしょう。私自身も、海外進出・販路拡大コンサルタントとして開業しましたが、
15年間の海外での営業・経営経験が、企業のビジネスに役立つソフト資源となっています。」

ブルーオーシャンにおいての戦い方

ルーオーシャンという言葉を聞くと、革新的な技術やアイデアが不可欠だと思うかもしれません。確かに、そうした要素は重要ですね。例えば、電気自動車のような技術革新がなければ、市場の拡大は難しいでしょう。同様に、将来的には空飛ぶ自動車が日常的になるかもしれません。そうした夢を実現できるスーパー技術者が、世の中には必ず存在します。しかし、普通の人には到底無理だと思うかもしれませんが…

それでも、考え方次第では、誰でもブルーオーシャン市場を切り開くことができるかもしれません。例えば、既存の商品やサービスの売り方を時間・場所・使い方の視点から考えることが挙げられます。TPO(Time, Place, Occasion)とは、そのような視点です。意外な新しい市場が見えるかもしれません。

最近の事例として、ピザハットやドミノ・ピザがCMで宣伝している「お一人用のピザセット」があります。皆さんはすでにご存知かもしれませんが、私はCMで初めて知りました。これは、使い方の視点を少し変えた商品ですね。「ピザはみんなで食べるもの」という固定概念がありますが、1人でいる時でもピザが食べたくなることはありますよね!?

このように、お一人様向けに量やメニューを調整したピザセットは、新たな市場を開拓したと言えます。これが、本来の意味でのブルーオーシャンかどうかは別として、新しい市場を見つける素晴らしい例ですね。

まず考えてほしいこと

どちらの市場においても、チャンスは無限大です。他社よりも優位性を見出し、ビジネスの再現性を確認するための切り口を考え、テストを繰り返していくことが重要です。

しかし、小規模なテストを行い、その再現性を確認したら、投資額を増やしていくことが必要です。最初から大きな固定費をかけてしまうと、収益が見込めない場合には焦りが生じます。

ビジネスは一種の当たりくじであり、「10回に1回当たればよし」という考え方が役立ちます。10回試行すれば、成功へのパターンも見えてくるでしょう。

まとめ

レッドオーシャンとブルーオーシャン、それぞれの戦略を考えてみました。レッドオーシャンでは競争が激しく、差別化がカギを握ります。
自社の強みを見出し、資源を活かして差別化を図ることが重要です。

一方、ブルーオーシャンでは革新的なアイディアや視点から新たな市場を開拓します。
例えば、TPOの視点で商品やサービスを提供することで、新しい需要を喚起することができます。

ビジネスは一種の当たりくじであり、小さなテストを繰り返し、成功へのパターンを見出していくことが大切です。
これらの戦略を理解し、効果的に活用することで、ビジネスの成功に近づくことができます。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
事業推進するための人材やノウハウ・スキルにお困りではございませんか?
15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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