vol.8 マーケティング上の戦略と戦術とは

4P分析、SWOT分析、PEST分析、SWOT分析、ファイブフォース分析、アンゾフの成長マトリクスなど、
多くのマーケティング分析フレームワークがありますが、これらを使いこなせているでしょうか。

私はこれらのフレームワークを使ってきましたが、活用に自信がありません。分析しただけで終わり、実行に繋がらなかった経験があります。同じような経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

マーケティングを理解し、仕事で活用する方法をお伝えします。私が尊敬する佐藤義典先生のマーケティング理論を基にこれまでの悩みを解決した方法を紹介します。

戦略と戦術の考え方

この言葉の意味について、多くの人があまり考えずに使っていたことでしょう。
私自身も同様で、気にせずに使っていました。

『コトバンク』の調査によると、
戦略とは、① いくさのはかりごと。特に、戦いに勝つための大局的な方法や策略。戦術より上位の概念
② ある目的を達成するために大局的に事を運ぶ方策。特に、政治闘争、企業競争などの長期的な策略。

戦術とは、① 作戦および戦闘を最も効果的に遂行するための術策。「戦略」の下位の概念
② ある目的を達成するために取る手段、方法。

もう少しわかりやすく言うと、戦略は目標に向かっての進め方であり、戦術は具体的な行動計画です。
例えば、ダイエットがしたい場合、戦略の選択肢としては

  • 運動を中心としたダイエット
  • 摂食を中心としたダイエット
  • 食事内容を中心としたダイエット
  • 薬を服用するダイエット

などがあります。これが〇〇キロ体重を落とすための方向性です。
次に、具体的にやることを戦術とします。例えば、戦略を『運動を中心としたダイエット』だとすると

  • ランニング(10km/日)
  • 腹筋(100回/日)
  • 腕立て伏せ(100回/日)
  • スクワット(200回/日)

など、具体的に何を行うかを戦術として落とし込み、目標に向けての実施事項となります。
この考え方もマーケティングに応用できるのです。

戦略編

マーケティングでは、売れる仕組みの土台である戦略を構築しています。この戦略のベースとして、佐藤義典先生が考案した『戦略BASiCS』があります。

B:Battle Field(戦う市場はどこで、競合相手は誰か)
A:Asset(自社の独自資源や強み)
S:Strength(お客様が自社を選ぶ理由となる強み)
i(これは語呂合わせ)
C:Customer(自社商品と相思相愛の関係になれるお客様像)
S:Selling Message(実行計画を統括する言葉)

これらが販売を考える上での基礎となり、戦術を展開する土台となります。

戦術編

次に戦略の上に、具体的な実施事項(戦術)を構築していきます。その上で、理解しておく必要があるのが、
お客様の心の動き(別ではカスタマージャーニーと呼ばれたりもします)です。
これも佐藤義典先生が考案した『マインドフロー』をベースに構築していきます。

認知:あなたの商品・サービスを知る
興味:ニーズを感じて、興味関心を持つ
行動:来店する・電話する・資料請求する・HPをみる等の行動に移す
比較:競合と比較して、あなたの商品・サービスが良いと思う
購買:お金を出して買う・契約する
利用:実際にあなたの商品やサービスを使う・食べる・読んでみる
愛情:利用した結果、満足して愛用する

これら一つ一つの関門をお客様は必ず通るわけで、この過程のどこかに問題があれば、お客様にはなってもらいません。戦術とは、それぞれの関門をクリアするために打つ施策となります。

例えば、あなたの商品・サービス自体の存在を認知してもらうために、テレビCMを打つ、Googleのリスティング広告を活用するなど、それぞれの戦略に応じた(設定した顧客ターゲットに向けた)戦術を考えていくことになります。

まとめ

今回はマーケティングの戦略と戦術についてお伝えしました。
また別記事でそれぞれの掘った内容をご紹介したいと思いますが、これらのマーケティング理論を
ストーリー形式でとてもわかりやすく説明されている本がありますので、ご紹介したいと思います。

『売れる会社のすごい仕組み』
著者:佐藤義典氏

実際に私もこの本と出会い、激震が走りました。本当に明日から使えるマーケティング戦略の本です。
今では、私のコンサルティング事業にも大いに活用させていたただいております。
皆様も是非、今後の販売活動にお役立てください。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
事業推進するための人材やノウハウ・スキルにお困りではございませんか?
15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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