皆さんは、お客さんに商品やサービスを販売する際に、お客さんの立場に立って話をすることができていますか?「そんなの当たり前だよ!」と思っているかもしれませんが、意外と自分の視点に偏ってしまい、つい自己中心的な話になってしまうことがあります。
要は、視点が重要なんです。というのも、営業マンは特に売ることが仕事ですから、自然と売りたい気持ちが強くなりますよね。そうすると、商品やサービスの良さを伝えようとして、ついお客さんのニーズを見落としてしまうことがあります。
今回は、売れる営業マンになるために必須な『顧客理解』についてお話しします。
マインドフローとは
『カスタマージャーニー』という言葉を聞いたことがある方は多いかもしれませんが、ここでは私の尊敬する先生の佐藤義典先生が考案した「マインドフロー」を使って説明します。
結局のところ、お客さんがあなたの商品やサービスを『知って、買って、使って、ファンになる』ということなんです。それをもっと表現化したものが下記の7つであり、すべての関門を突破しなければあなたの商品やサービスのファンになってくれないということです。
認知:あなたの商品・サービスを知る
興味:ニーズを感じて、興味関心を持つ
行動:来店する・電話する・資料請求する・HPをみる等の行動に移す
比較:競合と比較して、あなたの商品・サービスが良いと思う
購買:お金を出して買う・契約する
利用:実際にあなたの商品やサービスを使う・食べる・読んでみる
愛情:利用した結果、満足して愛用する
ファンになるというのは、得意客になってくれるということなので、あなたの商品が好きでリピート購入してくれるということです。そのようなお客さんが増えれば増えるほど、あなたのビジネスはどんどん収益的にも安定していき、誰もが目指すところですよね。
施策(顧客へのアプローチ)
これらの関門を理解したところで、それぞれの関門に適した施策があります。
例えば、まずは市場からの認知が得られないと、あなたの商品の存在がないのと同じ意味合いになります。この『認知』を得るために、
大企業であれば経営資源を投入してTVCMを打ったり、地域のラーメン屋が開業するなら、チラシ配りなどが該当します。
また『比較』のステージでは、競合他社との差別化ポイントが伝わることで、お客さんがあなたを選んでくれることになります。例えば、美容院であれば、髪を切った後に簡単なヘッドスパを行うことが考えられます。
その美容院は髪を切るだけでなく、ヘッドスパにも力を入れ、従業員の研修制度にも力を入れているため、近隣の美容院と比較しても勝るスキルがあるとします。この場合、自社の差別化は「髪型をすっきりと整えた後に、ヘッドスパで得られる爽快感」というベネフィットを打ち出すことで、お客さんから選ばれる要因となります。
それぞれの関門でお客様にアプローチする施策を考えていくことが重要です。その関門を突破できない場合、最後の関門に何か問題がある可能性があり、改善が必要となります。
事例で考える
このマインドフローは、どのようなビジネスにも適用できます。
例えば、私のようなコンサルティング業界でも、以下のようなマインドフローが考えられます。
- 認知:ウェブやチラシなどでセミナーイベントの告知を行う。
- 興味:セミナーのテーマがお客さんの抱える悩みと一致するように、文章で訴求する。
- 行動:お客さんが申し込みしやすいように問い合わせ窓口を用意する。
- 比較:他のセミナーとの差別化ポイントを強調し、「自らの体験談をベースに語る」部分を訴求する。
- 購買:お問い合わせ窓口を通じて申込みを受け付ける。
- 利用:実際のセミナーで期待感やワクワク感を演出し、参加者に価値を提供する。
- 愛情:参加者に良さを感じてもらい、新たな仕事の依頼を受ける。
このように、お客さんの心の動きを考慮し、そのために必要な施策を事前に考えることが、売れる仕組みを構築する鍵となります。皆さんも自身のビジネスを見直し、集客戦略を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
マインドフローは、お客さんが商品やサービスを知って、興味を持ち、行動に移り、比較して購買し、利用し、最終的には愛用するプロセスを示します。このフローを理解し、それぞれのステージで適切な施策を行うことが重要です。
顧客の心の動きを考慮し、集客戦略を検討することで、ビジネスの成果を最大化できます。
マーケティングにおいて、顧客の視点を理解し、ファンになってもらうことが鍵となります。