vol.35 海外で戦うための心得

皆さん、こんにちは!中小企業の経営者の中には「これからは我が社もグローバルに行くぞ!」と意気込んでいる方もいるでしょう。そんなアクティブな方を応援しておりますし、是非頑張ってほしいものですが、いざ始めようと思うと、事前の準備や覚悟を決めなければいけないので、何かと大変です。

そんな中、認識してもらいたいことに関して、海外ビジネスの心得として4選をご紹介します。

長期戦

海外ビジネスに挑戦する場合、数ヶ月ではなく、年単位での挑戦を検討することが重要です。

1年以内に成果を出したいという気持ちは理解できますが、海外ビジネスは複雑で時間を要します。国の選定やパートナーの選定、製品仕様の調整など、多くの要素を考慮する必要があります。加えて、輸出入の規制や取引条件、契約の締結など、リスク管理も重要です。

長期的な視野で、計画的に成長させていくことが肝要です。じっくりと準備を重ね、成果を上げるまで着実に取り組んでいきましょう。

スピード感

海外ビジネスの展開スピードは非常に速いことがあります。特にSNSを活用したやり取りでは、チャットを通じて迅速なコミュニケーションが行われます。

チャットではお互いのメッセージが即時にやり取りされるため、会話が迅速に展開し、注文に至ることもあります。このような場面で、上司に確認が必要な場合、相手を長時間待たせてしまうと機会を逃す可能性があります。

しかし、不確定要素がある場合は確認が必要です。その際には、返信までの予定を相手に連絡することが重要です。これにより、迅速な対応と同時に信頼関係の構築が図られます。

情報戦

競合他社の動向や市場トレンドの把握は、戦略的な意思決定に不可欠です。これらの情報を継続的に収集し、分析することで、自社の位置を把握し、競争力を高めるための施策を練ることが可能となります。

特に海外ビジネスにおいては、現地での情報収集が重要です。現地情報に精通しているパートナーを持つことは、市場のニーズやトレンド、競合他社の動向などをよりリアルタイムに把握するための生命線となるでしょう。

情報収集はビジネスの成功に直結する要素であり、戦略の立案や実行において重要な役割を果たします。そのため、情報収集を軽視せず、積極的に情報を収集し、ビジネス戦略に活かすことが必要です。

競合相手

海外ビジネスでは、日本企業に加えて、中国、韓国、台湾などのアジア企業も競合相手となります。
これらの企業は積極的で、市場に対するアプローチが力強い傾向があります。

特に中国企業は、市場拡大や新技術の導入などで活発に動いています。彼らはリスクを恐れず、大胆な戦略を展開することがあります。

一方で、日本企業は職人気質が邪魔をし、良いものを作れば自然に売れるという『待ちの姿勢』の傾向がありましたが、海外ではこの保守的な姿勢が逆効果になることがあります。

海外でのビジネスでは、日本企業もより積極的で柔軟なアプローチが求められます。
世界で勝つためには、自社の強みや独自性をアピールし、市場での存在感を高める努力が必要です。

まとめ

海外ビジネス展開は挑戦的であり、成功には時間と努力が必要です。長期的な視野と戦略の重要性を理解し、
情報収集や競合分析などの活動を通じて、事業展開に備えましょう。

競合相手の存在に気づき、自社の独自性を示すことが、成功への鍵となります。リスク管理も欠かせません。
適切な戦略と準備を行い、常に変化する市場に柔軟に対応することが重要です。

このようなアプローチが、海外ビジネス展開において成功をもたらすでしょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
事業推進するための人材やノウハウ・スキルにお困りではございませんか?
15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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