vol.45 社内におけるスキル

前回の投稿に続き、海外ビジネスに必要なスキルアップについてお伝えします。前回の記事ではは、ヒアリング力、提案力、語学力の3つを紹介しました。これらは外部とのコミュニケーションにおいて活用される重要なスキルです。今回ご紹介するのは、社内でのコミュニケーションや業務遂行に役立つ3つのスキルセットです。

情報収集力

現代では、さまざまなツールが盛んに利用され、海外がより身近に感じられるようになりました。しかし、ビジネスを展開するには、より深い情報収集が必要不可欠です。なぜなら、展開先の市場を正確に把握しなければ、ビジネスの方向性を見失ってしまうからです。

そのため、誰もが通る道がマーケットリサーチです。マーケットリサーチはさまざまな手段で行われますが、この作業には非常に根気が必要です。情報収集には精度と鮮度が求められます。業界には情報通が存在し、彼らから情報を引き出す能力は非常に重要です。

情報収集には、断られながらも情報を潜り込み取る力が必要です。情報通を掴み、重要な情報を得る能力は、ビジネスにおいて非常に貴重な資産です。

フィルター力

集めた情報を放置しておくと、その価値は薄れてしまいます。ですから、情報収集したデータを様々な視点から精査し、信頼性の高い情報や多数派の意見を取り出します。次に、これまでの経験や勘を基に、情報をフィルターしていきます。これによって仮説が生まれます。

世界は広大であり、どの市場に最初にアプローチするかを決定する必要があります。自身の経験と勘が判断基準となります。この判断基準が仮説を立てる力となり、最適な行動ルートを示唆してくれるでしょう。

推進力

仮説を持っていても、それを放置していては何の進展もありません。そのため、仮説を検証するためには現地を訪れ、自らの目で確かめ、耳で聞き、体で感じることが重要です。仮説が実証されれば、目標を設定し、実行するための計画を立て、スケジュールに組み込んでいきます。

目標は通常、売上高や利益などの数字で設定されますが、それらの数字目標を達成するためには、どのような活動をすべきかを考え、計画する必要があります。特に海外ビジネスでは、成果が出るまでに数年かかることもあります。そのため、心が折れそうになりながらも、根気よく粘り強く取り組む心構えが重要です。

まとめ

情報収集力、フィルター力、推進力は、海外ビジネス展開において不可欠な要素です。まず、情報収集力は、ビジネス展開に必要なデータや情報を入手する能力を指します。市場動向や競合状況など、正確な情報に基づいた戦略の策定に欠かせません。

次に、フィルター力は、収集した情報を分析し、信頼性の高い情報を見極める能力です。正確な情報を得るためには、情報の品質を吟味し、不要な情報を排除することが重要です。最後に、推進力は、仮説を立て、その仮説を検証し、実行に移す能力を指します。目標を設定し、計画を立て、着実に行動に移すことが、ビジネス展開の成功につながります。

これらの能力を組み合わせて、ビジネス展開のプロセスを円滑に進めることが重要です。情報収集から実行までの一連の流れを効果的に管理し、目標達成に向けて着実に歩を進めていきましょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
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15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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