vol.29 失敗しない外国人従業員との働き方

こんにちは!

外国人の方との協力は、今後ますます重要になっていますね。彼らとの円滑なコミュニケーションは、ビジネスの成功に不可欠です。異文化間でのコミュニケーションには、注意が必要です。文化や言語の違いから生じる誤解や意思疎通の困難を避けるために、いくつかのポイントがあります。

また、私自身の失敗談を交えながら、異文化コミュニケーションの重要性をご紹介します。これらの経験を通じて、異文化理解の重要性や注意すべきポイントを共有し、円滑なビジネス展開を目指しましょう。

メンツを潰す

これは私自身の経験ですが、以前に中国人の部下がいました。

当初は良好な関係を保ち、教えたことを守り、業務に真摯に取り組んでくれていましたが、途中から確認なしで業務を進めることが見られるようになり、その戒めの意味も込めて、他のスタッフがいる場所で叱責したことがありました。

日本人同士でも、私自身、部下の立場の時も上司からみんなの前で厳しく叱責されたことがありましたし、役職が上がってからも同様なことを部下に対して行っていたと記憶しています。今から振り返れば本当に情けない限りです。

日本人はそのような場合、自己責任の念が強く、反省をするという文化的な感覚を持っており、会社組織内においてもみんなの前で叱責を受けることにより見せしめのような形で極端な反省を促しているのかもしれません。

しかし、日本人であろうが外国人であろうが、人前で叱責されることは好ましくありません。
特に外国人に関しては、『メンツ』というものを大事にするため、人前で叱られることはメンツを潰されることに直結します。

従って、周りに誰もいない二人きりの環境で、改善して欲しいことはきちんと伝え、相手の意見もきちんと聞いてあげる、そんな建設的な話し合いが大事になります。

融通の効かない体質

外国人社員が日本企業に対して違和感を感じることの上位に来るのが、「融通の効かない企業風土」ですね。特に大企業になればなるほど、あれこれのルールに縛られ、働く自由度が低くなる傾向があります。その結果、非効率な業務プロセスが形骸化し、改善の余地が残されています。

例えば、稟議書がその典型です。ある案件に関して上長に回議し決裁をもらう訳なのですが、その回議者が場合によっては5-6人、もしくはそれ以上いることがあります。これでは承認が降りるまでに時間がかかり、中間回議者がちゃんと審査しているかどうか疑問に感じることもあります。

このような状況を打破するためには、改善の指針を示し、責任と権限を持つ人物による迅速な決定が必要です。
より良い企業風土を作るために、組織全体での改革が必要でしょう。

本音と建前

上司に対する態度と部下に対する態度が全然違うと言われたことはありますか?
日本人は上司への異論や反論を言うことが難しいと感じる人が多いでしょう。

一方、外国人(特に欧米人)は上司・部下の関係でもっとフランクに接する傾向があります。
この日本人の態度のギャップに戸惑うことがよくあります。

本当は上司にこのように伝えたいと思っても、不快に思われるのを避けて本心を隠して表向きの意見を伝えることがあります。しかし、外国人にとってはそれが通用しないことがあります。

本心を隠して表向きの発言をしても、それがあなたの本当の意見だと受け取られ、「忖度して言った」と解釈されることがあります。世界では、自分の意見をしっかりとまっすぐに伝えることが重要です。

まとめ

以上の議題を通して、ビジネス環境における異文化間のコミュニケーションの重要性が浮き彫りになりました。

まず、人前での叱責は信頼関係を損なうだけでなく、特に外国人にとっては自尊心やメンツを重視する文化があるため、さらに感情的な反応を招く可能性があります。個別の空間での対応は、相手の尊厳を尊重し、建設的なコミュニケーションを促進するために不可欠です。

次に、融通の効かない企業風土が外国人社員に違和感を与えることが指摘されました。ルールやプロセスが非効率になりがちな状況下で、改善の指針と迅速な決定が必要です。

最後に、本音と建前の違いについて触れられました。自分の意見を率直に伝えることが、国際ビジネス環境での円滑なコミュニケーションに欠かせない要素であることを強調しました。

異文化間のコミュニケーションにおいては、相手の文化や背景を尊重し、柔軟な対応が求められます。今後も、異文化間の理解と円滑なコミュニケーションの実践が、ビジネスの成功につながるでしょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
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15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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