vol.103 東南アジア取引先向け手土産の選び方

日本でも手土産を持っていく際に、相手の嗜好を考慮した上で、品物を選びますよね。
例えば、相手がご高齢の方で甘いものがあまり得意でない場合、お煎餅などの品物が良いかと思いますし、
また相手先の部署の人数や女性が多い場合は、スイーツ系を選ぶこともあるかと思います。

また季節に合った品物や日持ち、そして相手先の社内で配ることを想定するのであれば、個包装が
好まれたりもします。このように相手の使われ方を想定して選ぶことが重要です。

渡す相手が海外の取引先などでも同様です。先方の嗜好品や食文化、また特に移動が伴うため、持ち運ぶにあたり最適な品物を選ぶ必要もあります。今回は東南アジアのビジネスパートナー向けにどのような手土産を選ぶべきか、そのポイントと国別のおすすめ手土産をご紹介します。

手土産を選ぶ際のポイント

ビジネスの場では、手土産は感謝や敬意を表すものとして重要です。以下の点を意識して、ビジネスシーンにふさわしい手土産を選びましょう。

1. 高品質で信頼性のある製品

ビジネスの相手には、質の高い製品を選ぶことが大切です。日本製品は品質の高さで知られているため、信頼性が高く、相手にも好印象を与えます。伝統的な日本の工芸品や、技術力の高さを示す製品は特におすすめです。

2. 文化や宗教的配慮を忘れない

東南アジアの各国には、異なる文化や宗教があります。たとえば、イスラム教徒が多い国では、豚肉やアルコールを避けることがマナーです。また、宗教的な禁忌や食文化に合った手土産を選ぶことで、相手への配慮が伝わります。

3. ビジネスの格式に見合った品物

ビジネス手土産は、相手との関係性やビジネスの状況に合った格式を持つものが求められます。高価すぎず、しかし格式や品格を感じさせる適度なアイテムを選ぶことがポイントです。

国別のおすすめ手土産

タイ

タイでは、実用的でありながらも高級感のある日本製品が好まれます。上質な日本茶セット、和紙で作られた高級なステーショナリーなどが、ビジネス相手に喜ばれるでしょう。また、箱入りの高級和菓子や日本酒(取引先がアルコールを好む場合)も人気があります。

また相手によってですが、例えば日本のスナック菓子やお土産の定番「白い恋人」をこよなく愛するタイ人の方も
おります。日本茶などで日本を存分に味わってくれそうですね。

ベトナム

ベトナムのビジネスパートナーには、日本の工芸品や高級ステーショナリーが好まれる傾向があります。例えば、精巧なデザインの万年筆や、伝統工芸品の美しさを表現したアイテムなどは、ビジネス相手に対する敬意を示します。また、日本茶や高品質な和紙製品も上品で実用的なギフトとしておすすめです。

ベトナムでスイーツ販売を営む方にお伺いすると、ベトナム人は生クリームやケーキなど、スイーツ系の食べ物はあまり好まれないようです。比較的サラッと甘い程度の品物が好まれるようです。

インドネシア

インドネシアはイスラム教徒が多いため、ハラールに対応した手土産が必要です。日本の高級茶や、ノンアルコールの飲み物、伝統工芸品などが適しています。特に、木工製品や陶器など、日本の手仕事が感じられる工芸品は、ビジネス手土産として人気です。また、特別に包装された和菓子も良い選択肢です。

インドネシアはチョコレート系のお菓子などもデパートやパン屋などでよくお見かけすることがあります。ただし
インドネシアも気温が高い国ですので、お渡しするまでにチョコレートが溶けてしまわぬよう、注意が必要です。

マレーシア

マレーシアのビジネス取引先には、ハラール対応の手土産を選びましょう。高級な日本茶や、おしゃれなパッケージに入ったお菓子、ノンアルコール飲料が喜ばれます。また、木工品や陶器、日本の伝統的な布製品など、実用性と美しさを兼ね備えたアイテムもビジネスシーンにふさわしい選択です。

まとめ

東南アジアのビジネスパートナー向けの手土産を選ぶ際には、文化や宗教を尊重し、格式に見合った高品質な製品を選ぶことが重要です。日本の工芸品や茶葉、和菓子など、日本らしさと高品質を兼ね備えた手土産は、どの国でもビジネスシーンにふさわしい選択肢です。次回のビジネス出張や訪問の際には、この記事を参考にして、相手に喜ばれる手土産を用意しましょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
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15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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