vol.43 海外顧客との商談の進め方

前回のブログ記事に引き続き、海外販路開拓の進め方に関して解説します。今回は、お客様からの認知を獲得し、興味を持つように教育を施した上で、具体的な商談を行う方法を解説します。

これまでの記事で、海外展開の重要性やデジタルマーケティングの活用方法について触れました。次は、その成果を具体的な商談に繋げる方法に焦点を当てます。それでは、詳細について解説していきますので、ご期待ください!

メール商談

英語もしくは外国語が苦手な方にとっては、メールの本文における商談が無難です。会話やチャットでは、やりとりのテンポやリアクションの速さに追いつくのが難しく、返信までの時間が長くなることがあります。そのため、メールでのやりとりはゆっくりと内容を考えて、返信を作成する時間が取れるため、ストレスが少ないと感じられるかもしれません。また、メールではやりとりの履歴が残るため、会話のやりとりを何度も振り返ることができます。

一方で、メールのやりとりはリアルタイムではないため、商談進捗のテンポが遅くなりがちで、お客さんによっては煩わしく感じる方もいるでしょう。この場合、商談テンポの速い競合他社に取引を奪われることもあることに注意しましょう。

ウェブ商談

語学がある程度話せる方は、ぜひウェブを活用した商談を試してみることをお勧めします。メールだけのやり取りでは相手の人柄や雰囲気が分からず、不安を感じることもあります。その点、ウェブ商談はコストがかからず、出張しなくても相手の顔を見ながらコミュニケーションを取ることができますので、非常に有効です。

最近のウェブツールには自動翻訳機能や商談の録画機能が備わっているものもあり、言い争いや誤解を防ぐのに役立ちます。ただし、語学が得意でない場合は、相手のペースに飲み込まれてしまう可能性があるので、自分のペースを保つことが重要です。

現地訪問商談

現代では、遠く離れた場所に住む人々とも自由にウェブ上で交流できるため、顔を合わせずにビジネスを行う人も多いでしょう。しかし、仕事は最終的には人と人との関係から生まれるものです。そのため、やはり顔を合わせて直接会話する機会は重要であり、ビジネスにおいてその重要性は変わりません。

私自身、以前商社で勤務していた経験から、「現地・現物・現実」を重視してきました。現地に行き、自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じることが、自分自身のビジネス観を深めることに繋がると信じています。特に商談のクロージングの際には、お客さんを訪問することが有効です。「返報性の原理」が働き、相手にとって遠い場所から訪問してくれることは、人間ならではの感覚で何かお返しをしたくなるきっかけになります。

まとめ

ビジネスにおいて、ウェブ上でのコミュニケーションが主流となる現代においても、直接顔を合わせての対面商談は依然として重要です。遠隔地に住む人々とのウェブコミュニケーションは便利で効率的ですが、ビジネスは最終的には人と人との関係から成り立っています。直接会って話すことで、より深い理解や信頼関係が築かれます。

「現地・現物・現実」を大切にし、自分の目で見て、耳で聞き、肌で感じることがビジネス観を豊かにします。特に商談のクロージング時には、お客さんを訪問することが大切です。これは「返報性の原理」に基づき、相手にとって価値ある行動となります。

つまり、ビジネスの成否は、技術や戦略だけでなく、人との関係性や信頼にも大きく左右されます。そのため、遠隔地でのウェブコミュニケーションと、対面での直接会話をバランスよく活用することが成功への鍵と言えるでしょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
事業推進するための人材やノウハウ・スキルにお困りではございませんか?
15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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