vol.22 プロセスを疑う業務改善

あなたの職場でこのような人材の悩みを抱えていませんか?

  • 優秀な人材を確保できない
  • 人材を確保しても、育成ができない
  • 自分の業務範囲外のことに関して積極的に動かない
  • 給料に不満を持ちつつ、満足できる働きをしていない
  • 嫌なことがあると転職を考える

日本の人口減少傾向を考えると、ますます人材難が深刻化するでしょう。
では、どのような対策が打てるでしょうか?

  • システムの導入による単純作業の効率化
  • 業務の外部委託
  • 業務プロセスの効率化

今回は業務効率化の手段を考えていきます。日本国内でも外国人労働者の数が増加しており、日本人が海外で働く機会も増えています。これらの対策はどちらの場面でも有効です。

業務棚卸し

まず、職場内で仕事が円滑に進まない主な原因は、業務が個人に密着していることです。

業務が個人に依存しており、その個人が休んだり退職した場合に業務が滞るケースが多々あります。この問題の解決には、業務の棚卸しが不可欠です。

各個人の業務内容を明確にし、チーム全体で共有することが重要です。チーム内で棚卸し表を作成しメンバー間で業務を共有することで、業務の可視化と効率化が図れます。

業務の棚卸しによって、ムリやムダ、ムラが浮き彫りになります。そこで無駄な業務を見つけ出し、排除する議論を進めることができます。さらに、外部コンサルタントの活用や新たな知見の取り入れも効果的です。外部の視点から業務を見直し、効率化につなげることができます。

時間軸における業務全体の見える化

業務棚卸表が完成したら、次に各業務に時間軸を追加していきましょう。

例えば、定期的に行われるルーティン業務や、1ヶ月をかけて進行するプロジェクト、発生した都度対応する業務などがあります。各業務の時間軸を把握することで、始まりと終わり、および業務プロセスの手順が明確になります。

業務プロセスの可視化によって、ムリやムダ、ムラが浮き彫りになります。例えば、残業の頻発の原因がわかります。時間軸で業務を見える化すると、問題のボトルネックが明らかになります。これを改善の機会と捉え、業務プロセスの最適化に取り組みましょう。

役割分担の再定義と線引き

部署内または部署間における業務で、見直すべきポイントがあります。
それは、業務の形骸化と各部署の役割分担の再定義です。

形骸化は以前の部署間の取り決めが未だに残っているケースで、時代の変化に対応せずに続けられていることがあります。これは、当たり前のように行われてきた業務が時代にそぐわなくなり、部署内の人間では気づきにくいものです。この場合、例えば外部有識者の視点を加えることで、業務の整理整頓が進むことが多いでしょう。

役割分担においては、部署間の壁や互いへの配慮不足が問題となります。各部署は自らの仕事だけに固執し、他の業務を受け入れることを嫌がることがあります。しかし、同じ組織であれば、部署を超えて協力し、共通の目標に向かって働くことが求められます。バリアが存在する場合、それを解き、コミュニケーションの窓を開くことが必要です。

この問題を解決するためには、各部署のトップ同士が話し合いを行うことが不可欠です。部長は部下が直面する問題に対処するための存在であり、部署間の協力を促進する、重要なリーダーとしての活動が求められます。

まとめ

業務効率化のための方策が明確に提示され、部署間の課題解決に向けた具体的なアプローチが示されています。
業務棚卸しや時間軸の見える化は、問題の把握と解決に効果的な手段となります。

特に、形骸化した業務や役割の再定義に対する議論は、組織全体の改善につながる重要なステップです。
外部の視点を取り入れることで、当たり前になっている業務の見直しが可能になります。

部署間のコミュニケーションの促進やリーダーシップの重要性も強調されており、組織全体の効率化と協力体制の構築が強調されています。この文書は、組織改善のための貴重なガイドとなるでしょう。

この記事を書いた人

金子 浩二

金子 浩二

海外販路開拓・業務改善コンサルタント
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15年間の海外ビジネス経験のなかで、海外駐在を2度経験。最前線で営業マンとして活躍し海外市場を切り拓いた結果、計100社以上の海外企業へ販売を実現。
また計4社で11箇所の部署を経験、業務効率化に尽力。異動引継が多い環境であったため、如何に組織のなかで人材を機能させるかに着目した結果、仕組み化の重要性に気づく。
これらの経験から2023年3月に独立し、GC COMMUNICASTIONSを開業。現在、企業様への海外販路開拓および業務改善という2つの切り口からコンサルティング支援中。

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